平成25年名古屋場所に負ったケガで幕下まで番付を下げていた苦労人・栃ノ心が、五月場所で見せた怒涛の快進撃で新大関を手中に収めた。
今年の初場所は14勝1敗で、自身初となる幕内優勝。その勢いをそのままに、続く大阪場所では場所前に左足の付け根を痛めながらも10勝5敗の成績を収め、先日千秋楽を迎えた五月場所では惜しくも優勝を逃したものの、鶴竜と最後まで優勝争いを繰り広げ13勝2敗の成績で終えた。
初場所は前頭三枚目で臨んだため、「三役での直近3場所で33勝」というボーダーだけでは大関昇進は難しいという声もあり、11勝もしくは12勝が大関昇進へのボーダーだと言われていたが、その声を打ち消す13勝。直近3場所で37勝の成績に第52代横綱北の富士勝昭氏も本場所開催中に「当確と言ってもいいでしょう」と、勝ち星だけでなく相撲内容にも納得の太鼓判を押した。