昨年、初めて規定打席に達し.323で首位打者を獲得した横浜DeNAの宮崎敏郎が今年も着々と安打を重ねている。AbemaTVのインタビューで自身の打撃を振り返った。
現在の打率は、ちょうど昨年タイトルを獲った.323（6月4日現在）と同じ。「個人的にはケガなくしっかりできている」とほっとした表情で語る。昨年は怪我で出遅れ、宮崎が復帰した5月からチーム全体の状態も上向きになった。早めに球場に入り念入りなウォーミングアップで臨み、クリーンナップの役目を充分に果たしている。
狭いスタンスで右足を軸にし、ぶれずに回転するバッティングスタイルを崩さず、安打を量産している。宮崎は「自分のポイントまでしっかり引きつけて、近いところで見て打てている」と冷静に長所を分析。独特のバッティングフォームに、後藤武敏らのチームメイトから「コチアイ」（小さな落合博満）と呼ばれていることを問うと「打ち方が…ってことですね（笑） 似ているんじゃないんですかね」と神主打法と呼ばれた三冠王の落合のスタイルに近いと本人も納得の様子。
ファンからは「ハマのプーさん」の愛称で親しまれる宮崎。AbemaTVの中継中、宮崎の打席でハチミツの絵文字が届くのはお馴染みだ。プロに入り、プーさんと呼ばれることをまったく想像していなかったというが、（プーさんで）「覚えてもらえればうれしい」。
宮崎のトレードマークはプーさんともうひとつ、ヒゲもある。ヒゲの形にこだわりはないというが、「ファームに落ちるとヒゲを生やせないので、1軍にいるという意味も込めて」と語る。立派な口ヒゲは1軍の証でもあった。
親しくしている梶谷隆幸が（4月24日から）1軍に上がってきたことについては、「どうしても同級生として梶谷に負けないようにっていう思いで、お互い切磋琢磨できればと思っています」。チームの若返りが進む中で経験を積んでいる28才コンビの活躍は欠かせないだろう。
横浜DeNAはソフトバンクに3連敗したが、宮崎自身は12打数5安打と好調を維持している。昨年の交流戦も打率.333を残し、対戦の少ない投手を苦にすることもない。自信を覗かすように「パ・リーグのパワーピッチャーといわれる人たちと対戦したい」と前向きだ。
「しっかりと自分たちの野球をして優勝に近づけるように、自分もチームに貢献できるようにがんばりたいと思います」。巧みなバッティングコントロールを行かした宮崎のチームバッティングで優勝を引き寄せていく。【山口愛愛】
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