将棋好きで知られるお笑いコンビ・フルーツポンチの村上健志が、これまでにない超速将棋の誕生に「見たことがないものが見られそう」と、興味津々な様子を見せた。将棋界初の国民栄誉賞、永世七冠などを達成した羽生善治竜王の着想から生まれた、持ち時間5分、1手につき5秒が加算される「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」が6月17日からスタートする。ひと足先に体験した村上は「秒読みもやったことがなかったので、何がなんだかわかんなかったです」と目を丸くした。
クロックから発する音が、経験したことのない焦りを招く。芸人の将棋仲間と待ち時間に将棋を指す村上だが、こんなに追い込まれる将棋は指したことがなかった。「盤と時計、両方見ないといけないから、動揺しちゃいますよね」と、終局後もしばらく興奮気味に話し続けた。
極限に追い込まれた人間のパフォーマンスが、心を打つのを知っている。芸人も同じだ。「芸人が無茶ぶりされた時の顔って笑えるじゃないですか。何もないのに永遠にボケろとか。ギャグよりも追い込まれている状況の方がおもしろいってことが、お笑いの世界にはあるんですよ」と説明した。
将棋といえば、長い時間じっと手を読むシーンが印象的だ。長時間の対局ともなれば、1時間以上も動かないことが多々ある。それから一転、秒単位で判断し、次の指し手を考える。普段、棋士が見せない表情や、別の能力が発揮されるかもしれない。「壊れ方というか、追い込まれ方というか。何か別のものが見られそうですよね」。対局番組をよく見る村上だけに、放送が今から待ち遠しそうだった。
◆AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治 将棋界で初めて7つのタイトルで永世称号の資格を得る「永世七冠」を達成した羽生善治竜王が着想した、独自のルールで行われる超早指し戦によるトーナメント。持ち時間は各5分で、1手指すごとに5秒が加算される。羽生竜王が趣味とするチェスの「フィッシャールール」がベースになっている。1回の顔合わせで先に2勝した方が勝ち上がる三番勝負。予選は藤井聡太七段が登場するA組からC組まで各4人が参加し、各組2人が決勝トーナメントへ。シードの羽生竜王、久保利明王将を加えた8人で、最速・最強の座を争う。
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