ボクシングの元WBC世界フライ級王者・内藤大助が、趣味である将棋で大活躍する最年少棋士・藤井聡太七段について「優しそうでいい人。こういう時代でよかったのかもしれない」と、派手でインパクトなものを求めるのではなく、素朴な青年が受け入れられる時代背景がブームを後押ししたと指摘した。
 内藤といえば、金銭的に苦しい家庭環境で育ち、学生時代にはいじめにあっていたにも関わらず、そこから這い上がり世界のベルトを巻いたことで知られる不屈のボクサー。現在でも、その明るく人当たりのいい性格から、テレビ番組などでの出演が続いている。「僕は現役の時にずっと貧乏だったから。世界チャンピオンになって(亀田)大毅選手とやった時も、計量の日、向こうは大きな外車だったけど、自分はジムのおんぼろの軽自動車だったから」と、2007年に行われた試合の思い出を笑いながら明かした。また「これがバブルの時代だったら『内藤、だせえな』ってなっていたかもしれないけれど、不景気の時代だったから『頑張れ、内藤!』になった気がする」と当時、自分に飛んできた声援の大きさを振り返った。