ボクシングの元WBC世界フライ級王者・内藤大助が、将棋界の第一人者・羽生善治竜王の着想から誕生した超速将棋に挑戦し「慌てるよ!頭の回転を速くしないと!」と舌を巻いた。世界のハードパンチャーが繰り出す高速ジャブを、トリッキーな動きでかわしてきた内藤だったが、あっという間に決着がつく超早指しに大慌てだった。
内藤が挑戦したのは、羽生竜王の着想をヒントに、チェスで用いられる「フィッシャーモード」をベースとしてた独自ルールのもの。持ち時間は各5分で、1手あたり5秒が加算される。迷わない手の時にはどんどん指して時間を貯め、悩みどころでじっくり使うというのが、基本戦術となる。序盤の駒組みまではスムーズに指し進めた内藤だったが、戦闘開始となると、どんどん減る持ち時間に四苦八苦。「これは頭の回転がよくないとダメだね。達人みたいな人は、たくさんの子ども相手に(他面指しで)パチパチとやっているじゃないですか。すごいですよね」と、まさに秒速で指せる棋士たちの実力を想像した。