ひと昔前にあったパチンコ機の名前ではなく、相撲のフリーペーパーが発行された話。それが「TSUNA取り物語」。
 話は遡り2000年、三重県南伊勢町から明日のロックスターを夢見て上京した一人の青年がいた。名前は竹内一馬。中学、高校では野球部で白球を追いかける傍ら、HI-STANDARDやGREEN DAYといったロックスターに憧れ、バンド活動も行って青春を謳歌した。
 高校卒業後に上京してクリーニング屋に就職するも、バンド活動に専念するため1年で退社。その後は寮を出て、JR亀戸駅近くにある『日当たりゼロ』『風呂無し』『隣人が新聞をめくる音が聞こえる』といった三拍子揃った安アパートを借りての一人暮らしがスタート。お金は無いが、夢のある生活に満足をしていた。