将棋の棋聖戦五番勝負第5局が7月17日、東京都千代田区の都市センターホテルで行われ、挑戦者の豊島将之八段(28)が羽生善治棋聖(竜王 47)に108手で勝利した。五番勝負の成績を3勝2敗とし、豊島八段はタイトル挑戦5度目にして初の奪取に成功した。羽生棋聖は10年間守ってきたタイトルを失い、保持するタイトルは竜王のみの1冠となった。
竜王戦1組、順位戦A級と2大タイトルの最上位リーグで活躍している豊島八段は、棋聖のタイトルには2度目の挑戦。2015年には同じく羽生棋聖に挑戦したものの、1勝3敗で敗れていた。前日までに通算601局を指し、勝率.697とトップ棋士同士の対局が続く中で驚異的な勝率を収めていることから無冠の実力者でもあったが、ついにタイトルを手にした。