将棋で負けても「甘酸っぱい」と評するほど、将棋愛が溢れる棋士がいる。5月に自身初となるタイトル、叡王を獲得した高見泰地叡王(25)だ。対局はもちろん、人間味あふれる解説が人気で、ファンからは愛情を込めて「プロの解説者」とも呼ばれたが、ついに将棋界の序列3位のタイトルを手にしたことで、8人のタイトルホルダーが群雄割拠する中に、堂々と飛び込んだ。自宅で、研究会で、シェアハウスで。日々、将棋に明け暮れる高見叡王に、「AbemaTVトーナメント Inspired by 羽生善治」決勝トーナメント前に話を聞いた。