同一カード3連敗だけはダメ、絶対! 借金11の5位と苦しむ横浜DeNAは、シーズン前に掲げた20年ぶりのリーグ優勝という目標からは遠く離れ、2年連続で達成したAクラス入り、CS進出にも黄信号が点りつつある。この状況に解説者の齊藤明雄氏は「(8月終わりで)2位に3ゲーム差内でいければ。試合もまだ残っているので。最低ラインは(カードで)2勝1敗、逆に3連敗なんて絶対にダメ」と語った。先制されたゲームは14勝38敗1分と、大きく負け越している状況で、齊藤氏は先発投手陣の踏ん張りを求めた。
チーム状況も選手のコンディションも、今が一番苦しい時だ。打線では7月絶好調だった1番桑原が、8月の打率で2割を切り、主軸のロペス、筒香には、期待するホームランが1本も出ていない。得点力が上がらない中、先発投手陣は序盤3回までに失点を許す展開が続き、まさに試練が続いている。それでも首位広島が独走していることで、他の5チームはすべて借金を抱えており、借金11の5位であっても、2位巨人まで4ゲーム差と逆転可能な位置にいる。
現状について齊藤氏は「優勝は厳しいけど、2位まではそれほどゲーム差はない。ただ、連敗しちゃうとガッと差が開いてしまう」と、大きな連敗を止める必要性を説いた。できれば2勝1敗と、カードごとに借金を1つずつ返済して9月を迎えたいところだが、逆に3連敗でも喫しようものなら、一気に上位チームの背中が遠くなる。
齊藤氏が求めるのは、先発投手に「5回まで2失点」というような試合づくりだけでなく、もう一段階上の「序盤3回までは無失点で、5回まで2失点」という働きだ。「打順がひと回りするまでに、絶対に点を取られないように。そこは全力で行ってもいいと思う。最初から飛ばすことも必要になってくる。最近は先制のされ方も1点ではなく、2点、3点、4点と取られてしまうから」と、とにかく立ち上がりに全力を集中すべきだという。
先制されるとかなり分が悪いDeNAだが、逆に先制点を挙げれば29勝16敗と、しっかり勝ち越している。リリーフ陣の数も豊富で、相手が勢いづいた劣勢で登板するのではなく、優勢で登板すれば、結果も内容も好転するはずだ。残り試合も40試合強。先発陣も登板機会はあと6~7回程度だろう。初回からその試合MAXの球速をマークするほどの全力投球で流れを呼び込めば、地力はある打線がきっと援護してくれるはずだ。
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