8月17日に行われた横浜DeNA対広島16回戦は、8回裏に主砲・筒香の逆転満塁弾を含む3発連続、6連打で一挙6点を挙げた横浜DeNAが7対5で勝利。首位・広島との3連戦の初戦を白星で飾った。
この試合、AbemaTVの中継で解説を務めていた高木豊氏が、ここまで42試合に登板。5勝1敗9ホールドと大車輪の活躍を見せている中継ぎの柱・三嶋について、「リズムを作った」と絶賛をすると、三嶋に対する思い入れを語る場面があった。
3点ビハインドの8回に先発・東の後を受け、2番手として今季43試合目のマウンドに上がった三嶋。広島の4番・鈴木、5番・松山、代打の野間を3者凡退に抑える好投を披露すると、これが呼び水となり、筒香の満塁弾を含む3者連続ホームランでチームは逆転勝利を収めた。筒香の満塁弾が飛び出すと、高木氏は「三嶋が3人でピシャっといった(抑えた)のが大きい。リズムを作りましたね」と話し、興奮を隠しきれない様子で切り出した。
中畑政権時にヘッドコーチを務めていた高木氏は、入団当初の三嶋を見て「まっすぐのキレが良く、素晴らしい投手だった」と当時の印象を振り返った。さらに(ルーキーイヤーで6勝を挙げた)1年目に地方で勝ち投手となった試合で、試合前にサウナに入り、一人でコンディショニングに努めている三嶋を見て「(プロの投手として)自覚があるヤツだなと思った」と話すと、貴重な中継ぎの一人として活躍を続ける三嶋の成長した姿に「それから低迷しましたけど、今年こうやって復活して、すごく嬉しいですね」と親心をのぞかせた。
ただ三嶋の先発投手としての適性について問われると「(先発をやるには)球種が少ない。先発は3、4種類の球種が無いと難しい。三嶋はストレートとスライダーが基本形。困ったときに使えるボールが、その2種類だけなんです。そういうことから考えると、中継ぎは合っているのかもしれませんね」と語った。そのことは、三嶋の投球のじつに90%以上が、ストレートとスライダーで占められていることに表れている。
いずれにしても、力強いピッチングで逆転勝利を呼び込み、自身も今季6勝目を手にした三嶋。6勝という数字は、先発の勝ち頭・東の7勝に次ぐ、チーム2番目の成績であり、今季三嶋をはじめ、砂田、三上など中継ぎ投手陣の奮闘の証でもある。
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