将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(16)の前に、想定外の“壁”が立ちはだかっている。9月3日の棋王戦決勝トーナメント2回戦で、菅井竜也王位(26)に敗れた藤井七段の今年度の成績は18勝4敗で、勝率.818。これでも高校1年生のプロ棋士としては十分過ぎる、むしろ快進撃と言っていい数字だが、今年度の対局の先手・後手を見てみると、先手がわずかに6局、後手が16局と、4局指すうち3局弱は後手番で指していることになる。しかも4敗は、すべて後手番だ。今後、菅井王位のような強敵とぶつかる機会も増えるだけに、将棋の実力とは関係ない「振り駒」の部分で、まさかの悩みが出てきた。