大相撲ファンの間ではネガティブ思考で知られる前頭三枚目・正代(時津風)について、部屋や巡業の稽古でも、手の内を全て明かさない「秘密主義」であることが明かされた。
9月17日に行われた大相撲秋場所を中継していたAbemaTVで、解説を務めていた元前頭・大道の音羽山親方は、土俵に正代が登場すると「稽古場でもあんまり頑張らないというか、力を出さないというか。相手に全てを出さないんですよね」と、日頃の稽古ぶりを説明した。さらに「ばれちゃうので、本場所まで取っておくんですよ。最後の手の内を見せてないんじゃないかと。(本場所で)そんな動きするのかよ、みたいなものもある」と、同じ相手と何番も相撲を取る稽古場では見せない取り口を、本場所で出してくることもあるという。
この日は前頭五枚目・妙義龍(境川)との取組だったが、土俵際まで追い込まれるも、そこから粘り腰を見せて、逆転の小手投げで勝利。これにも音羽山親方は「あの動きは稽古場では見せていないのでは」と、奥の手だったと分析した。
正代は、過去に新十両になった際の心境と、対戦したい相手を聞かれ「全然ない。できれば誰とも当たりたくない」と話したほか、対戦相手について考えると落ち着かなくなるといった、ネガティブエピソードが多数あり、ファンの間では代名詞にもなっている。
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