「絶対に勝つ」という気迫の込もったダイブが、冷たい雨が降りしきるハマスタを熱くした。9月21日の対中日24回戦で、横浜DeNAの石川雄洋内野手(32)と伊藤光捕手(29)が、4回の攻撃中に魂の“Wヘッドスライディング”を披露。試合の行方を左右する見事な走塁で、クライマックスシリーズを争う中日から貴重な追加点をもぎ取った。

2対1とリードして迎えた4回、横浜DeNAが誇るソト、筒香、ロペスのクリーンナップが四球とヒットで無死満塁のチャンスを作ると、続く桑原は空振りの三振に倒れたものの、7番の伊藤がタイムリーヒットを放って3点目。その後、投手の京山が倒れるもなおも2死満塁のチャンスで、打席に立ったのは高校時代から“横浜一筋”プロ14年目の石川。試合の流れを決めるこの大事な場面で、石川が気迫のプレーを見せた。
2球で追い込まれたものの、その後のボールをしっかりと見極めて迎えた6球目。叩きつけた打球は、勢いこそないものの投手の小熊の脇を抜けてショートへ。内野安打のチャンスに、石川は雨を切り裂くように一塁へ激走し、最後はベースに向かって全力でヘッドスライディングを敢行。この気迫のダイブに、一塁の西本塁審はセーフの判定を下した。さらにビシエドが判定に気を取られたスキを突いて、二塁ランナーの伊藤が本塁へ突入。最後は伊藤もヘッドスライディングで滑り込み、好走塁で「2点タイムリー内野安打」を成立させた。

一塁のセーフ判定に納得がいかない中日ベンチは、すかさずリクエストを要求。しかしリプレイにはビシエドのグラブにボールが収まる一瞬前に石川の手が一塁にタッチしている映像が記録されており、あらためて「セーフ」がコールされると雨のハマスタは大歓声に包まれた。
ユニフォームを泥だらけにしながら貴重な追加点をゲットした石川と伊藤の好走塁に対して、AbemaTVの視聴者も大興奮。「魂のヘッスラ」「よく走った!」「伊藤ナイスラン!」「カッコよすぎるよたけひろー!」「タケちゃんマン最高!」といったコメントが殺到していた。
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