将棋の王位戦七番勝負第7局が9月26、27日、東京都千代田区の「都市センターホテル」で行われ、豊島将之棋聖(28)が菅井竜也王位(26)を127手で下し、七番勝負を4勝3敗とし、王位のタイトルを獲得した。豊島棋聖は、今年7月に羽生善治竜王(48)から棋聖位を奪取し、自身初タイトルとなっていたが、これに続き王位も奪取。一気に二冠達成となった。
 第1局から菅井、豊島という順にすべて先手番が勝利していた今回のシリーズで、最終第7局は振り駒で豊島棋聖が先手番に。2日目の昼食休憩以降に、一気に激しい戦いに突入すると、終盤で鋭い手を繰り出した豊島棋聖がリードを広げて押し切った。対局後、豊島棋聖は「ずっと難しくてよく分からないまま指していました。(七番勝負は)苦しい戦いが多かったような気がします。自分の実力は出せたと思います」と、物静かに二冠達成を振り返っていた。