プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」10月8日の2回戦が行われ、Mリーガー最年長61歳のKONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)がチームとしても初となるトップをもぎ取り、苦戦が続いていたチームに光を当てた。試合後のインタビューでは「倒れる時は前のめり」と男気溢れるコメント。視聴者からは常に前へと突き進む姿に「かっこいい!」との声が殺到した。
前原の辞書の後退の2文字はない。「麻雀は本当に怖いゲーム。知り尽くしているつもりですが、その分だけ攻め込もう、切り込もうと。何しろ麻雀格闘倶楽部ですからね」。ただひたすらアガリに向かって、リーチ棒を出し続け、そしてチーム念願の初トップを勝ち取った。立ち上がりの東1局。真っ直ぐに突き進み先制のリーチをかけると、2人から追っかけリーチを受ける中、リーチ・ドラ2の5200点(供託2000点)の出アガリに成功。さらに東3局では10巡目に五索とドラの七索でのシャンポンリーチを敢行。ここでも剛腕を発揮し、見事に七索をツモ。リーチ・ツモ・ドラ4で1万2000点(供託1000点)を稼ぎ、4万点台のトップ目に躍り出た。南場では一時、小林に逆転を許すも、その小林が松本に振り込み、再浮上。チーム待望の初トップは、逃げずに向かう前原の圧力が呼び込んだとも言える半荘となった。
かわいい後輩2人には、戦う男の背中をひたすら見せ続ける。チームメイトの佐々木寿人、高宮まりは、日本プロ麻雀連盟の後輩。「ほとんど毎日(話します)。寿人とか、ここ10日ぐらいで会わない日はないんじゃないですかね」と、コミュニケーションも細かく取っている。そこで話すのは戦術だけでなく、闘争心だ。「どうせ倒れるなら前のめりに倒れようよと。逃げるのはやめよう、そんな感じの話をしています」と語った。これには中継していたAbemaTVの視聴者からも「かっこいい!」「さすが総帥」といった声が相次いだ。
チーム8戦目にして初トップだが、順位はまだ最下位。ただ、大ベテランが実力者から勝ち取ってきたこの1勝は、とてつもなく大きい。インタビューの締めで前原は「ようやく我がチームもトップを取ることができました。これからも我がチームは頑張ってまいります。どうぞみなさん高宮まり、佐々木寿人を応援してやってください」と、自分ではなく後輩への応援を求めた。迷うな、おれのように前だけ見て進め。こんな精神的支柱があるチームが勢いに乗れば、リーグが進むにつれて今の順位などまるで変わっている。
【2回戦結果】
1位 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)3万6900点/+56.9
2位 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)3万5000点/+15.0
3位 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万5900点/▲24.1
4位 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)1万2200点/▲47.8
【10月8日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +206.8(6/80)
2位 渋谷ABEMAS +201.1(6/80)
3位 U-NEXT Pirates +13.0(8/80)
4位 EX風林火山 ▲59.9(4/80)
5位 セガサミーフェニックス ▲79.5(2/80)
6位 TEAM雷電 ▲136.6(6/80)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲144.9(8/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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