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 全国の高校では文化祭シーズン真っ只中。インスタ映えからVR・プロジェクションマッピングまで、かつてのイメージから大きな変化を遂げつつあるイマドキの文化祭を取材した。

 最初に訪れたのは、千葉県市川市にある日出学園。ミニゲーム、お化け屋敷など、定番の出し物でも重要視されているのが"装飾"だ。生徒たちが「映え映え大事」「インスタ映え狙ってんなって感じ」と話す通り、どのクラスもインスタ映えを目指して飾りつけがされており、校内の至るところに"天使の羽"やロッカーを使った可愛い装飾、インスタ風フレームなど、撮影スポットが満載だ。

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 女子高校生たちに大人気のタピオカ店では、コップからこぼれ落ちる様を描いた黒板アートを背景に写真を撮ることができ、コップを持ってタピオカをこぼす人と、傘で受け止めている人、という構図で写真を撮ることができるように工夫されていた。

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 テレビ番組で見たという液体の比重を利用したお酒をヒントに男子生徒が発案した4色に分かれたセパレートドリンクも人気だ。「糖度が高いものが沈むので、それを下から順番に入れていく。ドバッって注いじゃうと結構沈んでしまうので、コップの下に穴を開けてちょっとずつ注げるようにしている」。

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 さらにはAR技術を使ったスタンプラリーも。校内の4か所に掲載されている画像を専用アプリで読み込むと動画とスタンプが出演、全て集めると景品をもらうことができるというもので、制作した生徒は「情報科の先生と協力して行ったが、アプリの設定とかは生徒会も参加して一緒に作成した」と話していた。

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 次に、東京都文京区の東洋女子高校を取材した。こちらもクッキーとカルピスを楽しむことができるカフェの中には撮影スポットが。「テーマがメルヘンで可愛らしい感じなので、ハートなどを使ってカラフルに可愛く仕上げた」「全体的にピンクが多め」。中には「カジノ法案」について関心を持ったという生徒たちが"カジノ"を楽しむ様子も見られた。

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 女子高校生のSNS事情にも詳しいITジャーナリストの高橋暁子氏が「自分たちでもJKブランドの価値を分かっているので、高校生というのを前に出して撮れるだけ撮っておこうみたいな感じがある。そこで制服ディズニーやジャージプリなど、JKらしさを撮影できるイベントになるのが文化祭だ。今や文化祭は撮影のためのイベントになっている」と分析すると、元経産官僚の宇佐美典也氏は「陰キャとリア充の絶望的な格差が生まれそうだ」と苦笑していた。

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■「美容室に行ってから文化祭へ」ヘアアレンジ、メガホン、インスタボード

 高校生たちが文化祭で気合いを入れるポイントは他にもあるという。それがヘアアレンジだ。渋谷で話を聞いてみると「ティアラをつけた」「ツーブロックにしたい」「写真に残るので盛り髪にしたりとか。もう高校生じゃないとできない。今だから、やれる時にやっておかないと」と経験談が続々。Instagramで「#文化祭ヘア」を検索してみると、様々なアレンジで楽しんでいる様子が伺える。デザイナーで実業家のハヤカワ五味は「妹が朝5時台に起きて友達と美容室に行って、それから文化祭や体育祭に行っていた。成人式よりも気合入っていたかもしれない」と振り返る。

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 中でも女子高校生たちが「髪の毛を染めてあいりちゃんヘアにしたい。『花のち晴れ』の愛莉ちゃんのヘアをやりたい。ツインテールで、後ろリボンで編込みみたいな」と話すのが、ティーン向け雑誌の文化祭特集ではおなじみの大人気スタイル、ドラマ『花のち晴れ』の真矢愛莉風ヘアアレンジだ。フリーアナウンサーの新保里歩がこのヘアアレンジを体験してみると、1時間半くらいかかったという。

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 さらに調査を進めると"必須アイテム"の存在が明らかになった。それが飾りつけをしたメガホンや"インスタボード"だ。「スパンコールを周りに接着剤で付けて、お花も100均」「メガホンを買って、100均とかで材料を集めて貼っていく」「ロゴとかを可愛いロゴに作っていく」と、インスタ映えのためメガホンを自分たちでアレンジする。

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 "インスタボード"は、装飾したボードに自身の顔写真やInstagramのアカウントなどを載せ、背中に背負って校内を歩くのだという。

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 この「フォロワーを増やしたい」「持っているだけで可愛い」という心理について高橋氏は「2000年代生まれの子たちは生まれた時から撮られてネットにアップされている世代。オンラインとオフラインをあまり区別せず、イケてる私をネットでもフォローしてねという感じ」と説明するが、インスタのフォロワー数がステータスになる風潮を警戒する女子高校生もいるようで、ハヤカワ五味の妹は「嫉妬されるのが嫌だから、あえてインスタをやらない」と話していたという。

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 宇佐美氏やパンサー向井慧、そして司会進行の小川彩佳アナら、30歳代の出演者たちは、SNS時代に生まれた女子高生たちのカルチャーに驚きを隠せないようだった。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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