プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」10月16日の1回戦が行われ、EX風林火山・滝沢和典(連盟)がトップを取り、自身もチームも待望の2勝目を挙げた。これでチームも5位から3位へと浮上。「強いタッキー」がチームを押し上げた。
対局者は起家からEX風林火山・滝沢和典(連盟)、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)。東1局、親番だった滝沢は瀬戸熊から2つの暗カンを含む仕掛け攻撃を受けていた。「普通に手を組んだら、早そうな瀬戸熊さんとの勝負なら分が悪い」と考え「スリムに構えたほうがアガリやすい」と七対子を視野に入れた。この判断が見事成就し、リーチ・ツモ・七対子・ドラ4と倍満2万4000点に仕上げるロケットスタートを決めた。
さらに東2局2本場でもリーチ・一発・ピンフ・ドラで8000点(+600点、供託1000点)を加点し一気に5万点超え。このまま逃げ切り、チームに2勝目をもたらした。「序盤とはいえ、首位の多井さんが2着はイヤなので、一番いい並びで出来れば終わりたかった。でもトップ取るためには贅沢は言えない」とし、首位・渋谷ABEMASの独走を止めるべく、EX風林火山が狼煙を上げた。
18歳でプロ入りしてから20年目と節目を迎えている滝沢。アマチュアはもちろん若手プロたちからも、読みの精度に加え、よどみない模打といった対局所作の手本とされる存在だが、ここ数年は、かつてないスランプを味わっていた。その要因は「頭で麻雀を打っていたこと」。あらゆるものが見えすぎてしまうが故「体で麻雀を打てなくなっていた」と認識してからは、体で麻雀を打つべく稽古量を増やしてきた。
まさに心技一体の勝利をもぎとった滝沢。視聴者からも「強いタッキーが戻ってきた!」といったコメントも見られ、完全復活を遂げたはにかんだ勇者は心から祝福されていた。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)5万4100点/+74.1
2着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万200点/+10.2
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)2万4200点/▲15.8
4着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(協会)-8500点/▲68.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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