プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」10月19日の1回戦が行われ、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)が得意とする接戦を制し、個人としては4戦目にして早くも3勝目を挙げた。チームも通算7勝目となり、チームも個人も総合首位をがっちりキープした。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)と現在の上位4チームによる直接対決となった。
解説では軽快なトークで盛り上げ、笑いを誘う多井だが、卓上ではその試合巧者ぶりで他の選手達を黙らせた。「選手21人の中ではひたすら我慢するタイプで、手数が多いタイプではない」と勝負所に対する嗅覚は鋭く、ここまで出場3戦でトップ2回、2着1回と安定した成績を残しているポイントゲッターだ。
4人全員が2万点台で迎えた南1局、親番・多井は魚谷から一打目に切られた東を仕掛けた。「あまりにも恵まれた配牌だったので、このままアガっていいものなのかとずっと考えていた」と仕掛けた時点の役は東のみでアガれば1500点だったのだが、これを東・トイトイに仕上げ、7700点を加点して3万点台のトップ目に立った。
「僅差の順位取りだったら少しだけ他の人よりは経験値がある」と得意とする接戦に持ち込むべく、南3局では村上の仕掛け攻撃にすぐさま対応する鉄壁の守備をみせる。そして南4局では2着目だった村上から親リーチを受けながらもタンヤオで交わし、リーグ一番乗りで3勝目を挙げた。
個人もチームも首位を快走しているが「油断せず、350ぐらい持っているポイントの優位性を生かしてこのままチームを引っ張って行きたい」と決意を新たにした。個人では4戦してトップ3回、2着1回、平均順位は実に1.25。「最速最強」の異名を持つ男が、新たな舞台でも、その力を見せつけ続ける。 【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)3万5700点/+55.7
2着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)2万7000点/+7.0
3着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)1万9700点/▲20.3
4着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)1万7600点/▲42.4
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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