爆笑問題の田中裕二が、麻雀プロリーグ「Mリーグ」で飛び出したトッププロの打ち筋に驚嘆し、高い手をあえて崩す様子に思わず「気付いてないんじゃない?って思うよね」と声を張り上げた。
田中は10月21日、自身がMCを務めるAbemaTVの麻雀ニュース番組「熱闘!Mリーグ」に出演。芸能界屈指の実力者と言われるお笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいがMリーグの対局の名場面を振り返る「今週のじゃいの眼」のコーナーで、U-NEXT Pirates石橋伸洋(最高位戦)のアガリについて、話を聞いていた。
場面は15日に行われた第2試合の東1局。石橋の手牌には7巡目にして「4・5・6」の三色同順・ドラ2という、満貫のテンパイが入った。4索・6索・8索で、ここから8索を切り出せば、リーチをかけなくてもカン5索待ちの満貫でアガれる形だったが、ここでの石橋の選択は、なんと三色同順を放棄する4索切りでの7索待ちリーチ。これに田中は「えー!?」と声を出すと、続け様に「これ、麻雀、下手なんじゃない!?(三色が)気付いてないんじゃない?って思うよね」と、この部分だけ見れば、せっかくの手役を放棄した謎リーチに見えた。ところが結果は、直後に赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)から7索が打たれて、一発のロンアガリ。リーチ・一発・ドラ2の8000点で、先制することになった。
この一連の打ち筋についてじゃいは「(対局者の)前原が1巡目に9索、白鳥が2巡目に9索を切っています。園田も3巡目に7索切り。7索は誰も持っていないだろうと読んでのことだと思います」と解説した。また、番組を見ていた石橋本人もTwitterで「場況が悪くないのもそうなんですが、あの河でカン5s(索)に受けたとしても自分の河(9s切ってる8s宣言牌)を読まれると、7sと比較した時になかなか出ないと考えました。仕掛けを抑えるためにも即リーチはしたかったんですよね。5s持ってくる前にアガれて助かりました」と、場の状況と相手の動きを抑えるための選択だったとコメントした。
仮に三色同順を選択して、さらにはドラ扱いにもなる赤5索を引き入れていたら、生放送中の対局でも思わずのけ反ってしまいそうな超裏目。そんな恐怖を表情にまるで出さず、あっさりとリーチをかけられるのは、効率最優先のデジタル雀士として知られる石橋ならではだ。一見すると大損したような打牌は、麻雀好きを公言する田中の想像をはるかに超えていた様子だった。
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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