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 稀に見る大混戦、そして劇的な幕切れに「早慶法」の選手、関係者が涙を流した。

 10月29日、東京六大学野球秋季リーグの最終週第3日、優勝を賭けた3回戦の1試合が行われ、慶応大学が早稲田大学に終盤の逆転を許して4対5で敗れた。この結果、慶応大学は通算9勝5敗。この日試合の無かった法政大学(9勝3敗1分)が勝率で慶応大学を上回り、2012年の秋以来、12シーズンぶり45度目の優勝を決めた。一方、慶応大学は46年ぶりの3連覇を惜しくも逃した。

 28日に行われた1戦を5対6で落とした慶応を「後がない」プレッシャーが襲った。

 7回を終えて4対2と2点のリードを奪っていた慶応だったが、8回に早稲田に1点を返されて迎えた9回表、早稲田の先頭は5回にタイムリーツーベースを放っている黒岩。この日2安打と好調の黒岩は三度、慶応の先発・高橋を捉え、右中間を破るツーベースで出塁。その後、高橋は自らのワイルドピッチで無死ランナー三塁のピンチを招くと、続く西岡にストレートの四球を与え、無念の降板。ベンチに戻った高橋は、しばらく頭を抱えて動けなかった。

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 勢いに乗った早稲田は、慶応の二番手・菊地からセンターへの犠牲フライで同点に追いつくと、二死から岸本が放った当たりはショートのグラブをかすめてセンター前へ。一気に逆転に成功した。9回裏、慶応の攻撃は早稲田のセカンド西岡のビッグプレーに勢いを封じられると、早稲田の身長2m左腕・今西を打ち崩すことができず沈黙。46年ぶりの3連覇は夢と消えた。

 試合終了までアウト1つに迫った次の瞬間、早稲田ベンチが映し出されると、ライバル・慶応に勝利目前も、同時に法政に優勝を許す結果となった選手は号泣。「早慶法」まさに三者三様のドラマを象徴する場面だった。

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 このシーン、この結末に試合を中継していたAbemaTVの視聴者からは「早稲田やった!慶應ありがとう!法政おめでとう!」といった感動の声が、さらに「早稲田意地みせたなぁ、いい試合だった」「こんな事あり得んぜ」「慶応ドンマイ、でも寝れないな……」「6年ぶりの優勝、早稲田ありがとう!」など、それぞれのファンからの声が多数寄せられていた。

(C)AbemaTV

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