「何て言うんですかね、この方はいい相撲はとっているんですよ。当たりは良いし、前にも出るし、足も出ています。ただ……」
 23日にAbemaTVで放送された大相撲九州場所で解説を務めた元小結の旭道山が言及した力士は、大関取りに望みを繋いで今場所に臨むも、十三日目までに6勝6敗と精彩を欠く関脇・御嶽海(出羽海)だ。期待が大きかっただけに、旭道山の語気は自然と強くなっていった。
 「後半に息切れをするとか、まだまだ足りないと言われるのは、少し甘い考えもありセンスで相撲を取っていたから。番付を上げれば上げるほど、センスで相撲を取り切ることはできないんです。もっともっと稽古に精進して、今以上の自力と馬力をつける必要がある。そして最後には強い気持ち。根性なんです」