プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」12月4日の2回戦でEX風林火山・勝又健志(連盟)が自身3勝目、チーム11勝目となるトップを取り、首位・赤坂ドリブンズに30ポイント差まで詰め寄った。
対局者は起家からセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、EX風林火山・勝又健志(連盟)と松本以外の3選手が連投となった。
1戦目はオーラスでトップ目・近藤を猛追するも2着でフィニッシュしていた勝又は、チームメイトの二階堂亜樹(連盟)と滝沢和典(連盟)からの揺るぎない信頼を背負って連投した。
東4局、勝又は親番で深い巡目ながらも平和をテンパイしリーチを宣言。流局間近の残り1巡でリーチ・ツモ・平和・赤・ドラで1万2000点をアガってトップ目に立った。続く1本場では11巡目にドラトイツの役なしテンパイが入るものの「勝負手なんでアガれるチャンスを広げよう」とリーチをせずに好形変化を待った。結果、松本の平和に放銃となったが、親番のチャンス手だからこそ落ち着き、確実性を高めて仕留めようとする“軍師”の思考には、視聴者からも感嘆の声があがった。
続く南1局、勝又は13巡目に1、4筒待ちでテンパイ。河には1筒3枚、4筒1枚切れていて、かつ手牌で4筒を1枚使っていたのだが「見た目ではなく場況から1枚ずつ山にいそう」と精度の高い山読みでリーチを即断。同巡に瀬戸熊からリーチ、松本はマンズの清一色仕掛け、さらには親番・近藤が国士無双のイーシャンテンで粘る戦況下、軍師は至極当然の如く4筒をツモり、リーチ・ツモ・白・イーペーコーで8000点(+供託1000点)を加点。そしてトップ目で迎えた南4局の親番では、手組をせずに守りを固め、静かに手牌を伏せて対局を終わらせた。
「点数状況に合わせた打ち方が得意な選手」と解説の赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)から評された勝又のクレバーな打ち回しは、全10局というスピード戦でも発揮され、出場した2戦で68.3ポイントを積み上げた。
EX風林火山は44戦を戦ってラス率8.8%、個人スコアも全員プラスと抜群の安定感を誇っている。「大きなマイナスをしないようにいい位置につけておいて後半勝負」とまさに戦略通りの闘牌。天下統一に向け、また一歩確実に前進した。【福山純生(雀聖アワー)】
【2回戦結果】
1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)3万6800点/+56.8
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)2万9900点/+9.9
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)2万4900点/▲15.1
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)8400点/▲51.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
【12月4日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +248.8(44/80)
2位 EX風林火山 +218.8(44/80)
3位 渋谷ABEMAS +8.9(42/80)
4位 U-NEXT Pirates ▲17.4(44/80)
5位 セガサミーフェニックス ▲57.2(42/80)
6位 TEAM雷電 ▲63.5(44/80)
7位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲338.4(44/80)
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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