2018年の開催ラストウイークとなったプロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2018」12月17日の1回戦で、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)がトップを取り、自身4勝目、チーム10勝目を挙げた。
対局者は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)。
東3局、朝倉はリーチ・ドラ2で6400点(+1000点)をアガると、その後も持ち前の精度の高い読みと粘りで、トップを走る前原と7900点差の2着目で南4局の親番を迎えた。
6巡目に平和・赤・ドラ2の親満テンパイを入れた朝倉は、確実にアガリをものにすべくヤミテンを選択。多井のマンズのホンイツ仕掛けに注目が集まる中、8巡目にドラ3索を持ってきた時点で「ツモ切りリーチの方が少しだけ出アガリ率が高まる」と3索ツモ切りリーチを決断。これを思惑通りにリーチ・平和・赤・ドラ2で1万2000点に仕上げ、勝利を決定づけた。
朝倉は登録ID数478万超(2018年12月現在)のオンライン麻雀ゲーム「天鳳(てんほう)」にて、“ASAPIN”という名で2011年にその頂点である初代天鳳位となり、2016年に2度目の天鳳位を獲得。ネット麻雀界の雄と目され、Mリーグでも前日まで16戦を戦って個人スコア+1.4で10位の成績を残していたが、現状に決して満足してはいなかった。「パイレーツは上り調子で2着、トップと来ていたんですが、僕自身の麻雀が全体的にスランプだったので、ここは踏ん張らないといけない」とこの日の試合のために自身が腕を磨いてきた天鳳でみっちり調整し、原点回帰して臨んでいたのだ。
「今日の内容も決して褒められたものではなかった」と東4局の押し引き次第で1万2000点のアガリ逃しがあったことを振り返りながらも「かなり運頼みのオーラス(南4局1本場)だったんで、トップを守れて嬉しいです」とデジタル雀士の寵児は、運をも味方につけ、12月3日以来の勝利に少しだけ安堵した。【福山純生(雀聖アワー)】
【1回戦結果】
1着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)3万6000点/+56.0
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・前原雄大(連盟)3万3900点/+13.9
3着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)1万6900点/▲23.1
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)1万3200点/▲46.8
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
(C)AbemaTV