最年少棋士・藤井聡太七段(16)が12月25日、大石直嗣七段(29)と棋聖戦二次予選で対局し、120手で勝利した。自身に贈るクリスマスプレゼントの1勝で、決勝トーナメント出場まであと1勝と迫った。次局は久保利明王将(43)と斎藤慎太郎王座(25)の勝者という、どちらが勝ってもタイトルホルダーとの対局となる。藤井七段の通算成績は102勝18敗。
 2年前の2016年12月24日に、加藤一二三九段(78)とプロ初対局を行った藤井七段は、デビュー直後の29連勝を皮切りに、その後も数々の最年少記録を樹立。今年も2月に一般棋戦初優勝を果たすと、10月には若手棋士の登竜門でもある新人王戦でも優勝し、一般棋戦で2度目の優勝を果たした。来年は最年少タイトルホルダー誕生という周囲の期待からの期待も受ける中で、現在唯一の複数冠を持つ豊島将之二冠が持つ、棋聖位への挑戦に向けて、一歩前進した。対局後には「序盤は自然に指していたつもりでした。最後まで気が抜けませんでした。(次局について)いずれにしてもタイトルホルダーとの対戦ということで、そういった対戦の機会が得られるのはうれしいことなので、全力でぶつかっていければと思います」と語った。