将棋界の最年少棋士・藤井聡太七段(16)が、“現役最強”との呼び声高い、豊島将之二冠(28)に挑戦する。昨年10月に初優勝した新人王戦の優勝者は、例年トップ棋士との記念対局を行うことになっており、今回は若き天才棋士と唯一の複数冠を持つ棋士との夢のカードが実現した。2019年の将棋界を占う意味でも、非公式戦の記念対局とはいえ、大一番と言えそうだ。
藤井七段は2018年最後の対局も白星で終え、通算成績は121局で103勝18敗、勝率.851と、対戦相手から研究、対策が進む中でも驚異的な数字を残し続けている。対局数(73局)、勝数(61勝)、勝率(.836)、連勝数(29)と4部門を独占した2017年度と比較すると、対局数こそ若手棋戦を卒業し、さらに二次予選や本戦からの出場となった棋戦も出てきたことで、対局数自体は38局と減少(2018年1月1日時点)したが、勝率では32勝6敗、0.842とむしろ上昇している。対戦相手の中には、徐々にタイトルホルダーやタイトル経験者も増えてきたことから、この数字は藤井七段が確実に成長、進化していることを裏付ける。