関脇・玉鷲(片男波)が、前頭九枚目・遠藤(追手風)を突き落としで下し、13勝2敗の成績で悲願の初優勝を果たした。2004年初場所の初土俵から15年間一度も休まず、通算1151回目の取組で快勝。“角界の鉄人”が史上2位の高齢となる34歳2カ月で初の賜杯と、まさに記録ずくめの初優勝となった。
引退した稀勢の里、そして鶴竜、さらには白鵬と3横綱が相次いでけがで休場する中、休まず土俵に上がり続ける玉鷲が、ついに賜杯を手にした。番付こそ幕内で上下することはあれど、とにかく休まない地力とタフネスの持ち主。幕内の最高成績はこれまで11勝4敗(2017年九州場所)だったが、3勝2敗で迎えた六日目から白星を並べ続けると、十二日目には過去13回戦って一度も勝ったことのなかった白鵬にも初勝利。一気に優勝争いの主役となり、そのままつかんだチャンスをがっちりと話さなかった。
初となる殊勲賞、敢闘賞も合わせて受賞した玉鷲。琴光喜が持つ史上最年長の大関昇進記録(31歳3カ月)の更新が、休まない鉄人力士によって2019年に達成されるかもしれない。
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