声優の安元洋貴(「BLEACH」茶渡泰虎役や「鬼灯の冷徹」鬼灯役など)が、声優にとって貴重な収入源であるナレーション仕事のギャランティーについて語った。安元によると、「バブルの時は一言で1000万クラスの仕事もあった」という。
安元は2月14日に生放送されたAbemaTV「声優と夜あそび」に森久保祥太郎(「NARUTO -ナルト-」の奈良シカマル役や「メジャー」の茂野吾郎役など)とともにゲスト出演。安元が得意とするナレーションがトークテーマになると、さっそく木曜MCの谷山紀章(「文豪ストレイドッグス」中原中也役や「進撃の巨人」ジャン・キルシュタイン役など)が「ナレーションって一番ギャラがいいからね!」と話を振った。安元は「いや! そうでもないですよ」と否定しつつ、かつて存在した“黄金時代”について言及。「バブルの時はすごかったらしいです。企業の名前を言うサウンドロゴの仕事で、世界標準で使うやつだったりすると、一言で1000万クラスはザラにあったとか」と当時の超高額なギャランティーを明かしていた。
しかし浪川がデビューした2000年代以降は「全然そんな仕事はない」とのこと。「仕事を取るためにみんなギャラを安くしていっちゃって。テレビのナレーションも昔に比べて一律で下がったと言われています」と激しい価格競争の末に、全体的にナレーションのギャラが低下した現状について説明していた。
また、MCの浪川大輔(「ルパン三世」石川五ェ門役や「BLEACH」ウルキオラ・シファー役など)は「昔、1秒以内に『スズキから』って言う仕事があったんですよ。俺、あんまり上手くないから何回も繰り返して、30テイクくらい撮ったんです。みんなもそういうことあるの?」とナレーションで苦労した経験を踏まえて質問。安元は「クライアントさんがいろいろ言ってきた結果、最終的に最初のテイクに戻ることはめっちゃあります」と実感を込めて語った。
さらにゲストの森久保は「自分のCDを宣伝するCMとかで自分でナレーションすることない? 自分のCDを『ナウ・オン・セール!』って、どの立ち位置で言えばいいのか」と人気声優らしい悩みを告白。これに対して浪川が「でも、みんな自分の名前が言いやすくていいですよね。浪川って難しくないですか?」と応じると、谷山が「言いづらくねえ! 普通だわ」と鋭いツッコミを入れ、スタジオは大きな笑いに包まれていた。
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