将棋の藤井聡太七段(16)が3月11日、棋聖戦二次予選で久保利明九段(43)に127手で敗れた。これにより、今年度の成績は42勝8敗となり、勝率は.840に。1969年に作られた中原誠十六世名人の記録、.8545(47勝8敗)の更新に期待がかかったが、年度内の残り対局が限られており、かなり困難になった。
 藤井七段は、実質的なデビュー年度となった2017年度、勝率歴代4位タイとなる61勝12敗、勝率.8356を記録。最多対局、最多勝利、最高勝率、連勝(29)の4部門を独占する快挙を達成した。今年度は若手棋戦からの“卒業”、予選免除の棋戦が出てきたこともあり、対局のペースは昨年から落ちたものの、対戦相手のレベルが上がった中で、勝率は上昇。前日までは、中原十六世名人の記録を上回る勝率.8571だったため、年度内の残り対局を無傷で終えれば記録更新となる状況だった。