
天皇陛下は皇室の祖先などを祀る皇居の宮中三殿で退位を報告する儀式に臨まれた。
陛下は12日午前、黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)と呼ばれる装束に身を包み、宮中三殿の中央にある賢所に向かい一礼して内陣に入られた。そして、4月30日に退位することを記した「御告文」を読み上げられた。続いて皇霊殿と神殿にも退位を報告された。皇太子さまは陛下の近くに控え、秋篠宮ご夫妻や皇族らは庭の幄舎(あくしゃ)から儀式を見守られた。また、宮内庁長官ら幹部約30人も儀式に出席。12日から退位に向けて、11ある儀式が始まる。

そうしたなか、取り沙汰されているのは4月1日に発表される新元号。2日の朝日新聞では「考案者候補となる学者から提出を受けた約20案から絞り込みに入る」と報じている。新元号の基準としては「国民の理想としてふさわしいようなよい意味」「書きやすい」「読みやすい」などがあり、過去の元号に関しては出典を確認できる限りは中国の古典に由来しているという。
12日放送のAbemaTV『けやきヒルズ』では、歴史学者で東京大学史料編纂所の本郷和人教授に次の元号案を考えてもらった。

『愛鳳』。新元号案としてこの2文字を考えているという本郷氏。その理由について「愛子さまの『愛』で皇太子さまもお好きかなということと、世界が平和になると鳳凰が現れるという意味で『鳳』を取った」と説明する。そして、特に『愛』が本命だとし「天皇陛下のお名前には『仁』がつく。この仁というのは儒教の重要な言葉で、今の言葉にすると愛。男女間の愛も人を包み込む愛も、昔は仁と言っていた。今はこの愛という言葉が一番重要なのかと思うと、使ってもいいと思う」との見方を示した。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)




