Twitter上での“公開説教”はパワハラなのか。あるやりとりが物議を醸している。
炎上したのは、岐阜にある笠松競馬場の公式Twitter。笠松競馬場といえば、伝説の名馬・オグリキャップを輩出した、開設から80年を超える歴史ある地方競馬場だ。
発端となったのは、笠松競馬場の内定者とみられる人が投稿した「来月から笠松競馬場職員になるので、皆様よろしくお願い致します」というツイート。これに対し、笠松競馬場は「研修担当です。あなたは私の研修で何を聞いていましたか?ツイッターの個人アカウント上で公営競技に携わる公務員であることを世界に発信するリスクを、どのように考えているのですか?4月1日に面接を行いますので回答を準備しておいてください(ツイートを削除しないこと)」とリプライした。
また、内定者とみられる人は「半年は仮採用なので下手なことはできないんですが本採用になったらはっちゃけたいと思ってます」とツイート。これに笠松競馬場は「研修担当です。現時点で、すでに『下手なこと』をやってしまっていることに気が付いてください。頑張る気持ちは受け入れますが、半年後に『はっちゃけ』の予告をされると、当方には警戒しかありません。4月1日に『はっちゃけ』とは何かを聞かせて下さい」と返信した。
さらに、内定者とみられる人はこのリプライを見ていないのか、「運良く引っ掛かりましたので、色々とチャレンジしてみたいと思います!」と投稿。笠松競馬場は「研修担当です。当方は、あなたを『引っ掛けた』つもりはありません。その表現は、あなたに期待して採用する側としては、いかがなものかと考えます。4月1日にあなたの考えを採用担当者に説明してください。(ツイートは削除しないこと)」と再度リプライした。
ネットでは、笠松競馬場の指摘は真っ当なものとする一方、公開の場での説教はパワハラではないかとの意見もある。社会保険労務士の専田晋一氏に聞いたところ、「公務員という立場から笠松競馬場側の発言には、その必要性が認められる」との見解。一方で「SNS上での指導は“炎上”を招くことがあるため、面と向かって話したほうが良かったのでは」とした。
では、このやりとりはパワハラにあたるのか? 専田氏は「内定取り消しなど相手に不利益な発言はしていないので『パワハラ』とまでは言えないと感じる」との見方を示した。
なお、笠松競馬場にも問い合わせたところ、書き込みをしたのは確かに研修担当者で、相手については「内定者かどうかはお答えできない」とのこと。今後の対応については「コメントできない」との回答だった。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)