前回準優勝・佐々木勇気七段がフルセットで勝利 難敵・大橋貴洸四段下す/AbemaTVトーナメント予選Aブロック
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 持ち時間5分、1手につき5秒が加算される超早指し戦「第2回AbemaTVトーナメント」の予選Aブロック、佐々木勇気七段(24)と大橋貴洸四段(26)の三番勝負が4月28日に放送され、佐々木七段が接戦の末に2勝1敗で、一位決定戦へと進出した。前回準優勝の佐々木七段は、第1局からいきなり千日手となる展開の中で徐々にペースを掴むと、フルセットの末に勝利を掴み「心地いい疲れと言いますか、この感じは好きです」と笑顔を見せた。

前回準優勝・佐々木勇気七段がフルセットで勝利 難敵・大橋貴洸四段下す/AbemaTVトーナメント予選Aブロック
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 前回大会、優勝した藤井聡太七段(16)と激闘を繰り広げた佐々木七段の指が、対局を重ねるごとに「超早指し仕様」へと変化していった。第1局、先手番ながら千日手となってしまったことで、指し直し局は不利と言われる後手番に。切り返しのうまさを見せて106手で勝利をしたものの「まだちょっと緊張しているのか、指し手が硬いなという印象です」と、納得していなかった。

 すると、その感覚が的中してか、第2局は大橋四段にカウンターを食らい105手で負け。前回大会では羽生善治九段(48)も倒し、破竹の勢いで勝ち上がったが、今回は1回戦からフルセットまでもつれ込むこととなった。

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 そして迎えた第3局。佐々木七段の居飛車と、大橋四段の三間飛車という形になったが、ここでようやく超早指し戦の感覚を取り戻したのか、解説の森内俊之九段(48)からも「佐々木七段が力強い駒さばきでリードを広げた、才能を見せつける将棋」と称えるほどの快勝譜が出来上がった。

 ハイレベルの実力を持った棋士たちが繰り広げる対局時間、約20分の超早指し棋戦。息を止めたまた殴り合うような緊張・集中の連続に、佐々木七段にも疲労の色が見えたが「最後勝てたんで。疲れたんですけど心地いい疲れと言いますか、この感じは好きです」と余韻に浸った。これで勝てば本戦出場が決まる一位決定戦に進出。あと一歩で逃した超早指し王に向けて、若きイケメン棋士が順調なスタートを切った。

 敗れた大橋四段のコメント 早く決断するというのは心掛けていたんですけど、やっぱりどうしても時間はなくなっていきましたね。最後の方は残り1分を切って、その中で、良い手を見つけるというのは、なかなか難しいなというのを実感しましたね。

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◆AbemaTVトーナメント 将棋界で初めて7つのタイトルで永世称号の資格を得る「永世七冠」を達成した羽生善治九段の着想から生まれた、独自のルールで行われる超早指しによるトーナメント戦。持ち時間は各5分で、1手指すごとに5秒が加算される。羽生九段が趣味とするチェスの「フィッシャールール」がベースになっている。1回の顔合わせで先に2勝した方が勝ち上がる三番勝負。予選A~Cブロック(各4人)は、三番勝負を2回制した棋士2人が、本戦への出場権を手にする。本戦トーナメントは8人で行われ、前回優勝者の藤井聡太七段、タイトルホルダーとして渡辺明二冠がシードとなっている。

(C)AbemaTV

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