多くの将棋棋士やファンに愛されつつ、3月末に閉店した東京都渋谷区のそば店「みろく庵」が4月28日、1日限で復活、第2回AbemaTVトーナメントのパブリックビューイングを行った。店内では、棋士たちが好んだ料理がふるまわれ、ファンは舌鼓を打ちながら、モニタに映し出された熱戦を見て、大盛り上がりだった。
将棋ファン向けイベントといえば、棋士が解説を務める「大盤解説会」が知られるが、この日のパブリックビューイングでは、飲食しながら、対局放送を楽しむというもの。予選Aブロックの初戦となった佐々木勇気七段と大橋貴洸四段の対局が、いきなり千日手となると、ファンからは想定外の状況に拍手も起きていた。
みろく庵は、36年余りに渡り、棋士やファンに食事を提供。藤井聡太四段(当時)が史上最多の29連勝を達成した際、「豚キムチうどん」を注文したことがメディアで報じられると、その後にファンが殺到するなど「将棋めし」として大きな注目を浴びた。数々の棋士が食事休憩、さらには対局時以外でも訪れる場所として知られ、棋士の要望により数々の新メニューも考案された。
この日集まったファンから、長年の営業に対しての寄せ書き、さらには感謝状が贈られると、店主は「こういったことは初めてでしたが、やってよかったと思います。ありがとうございます」と満面の笑みで、ファンに感謝していた。。