端正な顔立ちから女性ファンも多い都成竜馬五段(29)が「泥臭く戦う」とまで言って手にしたいのは、何よりも勝利だ。プロの棋士であれば当たり前のような話だが、同世代がタイトル戦で活躍する中、あわやプロの道を閉ざされるという26歳という年齢で四段昇段を果たした者からすれば、結果を渇望するのもよく分かる。プロとしては遅咲きとなる都成五段が、超早指し棋戦という舞台で自分の将棋、指し様に光を当てる。
小学5年生時に小学生名人となり、奨励会では中村太地七段(30)と同期。ただ、奨励会ではなかなか昇級できずに苦労した。三段リーグ在籍中に、若手プロと戦う新人王戦で優勝を果たし「奨励会員による一般棋戦初優勝」という快挙を成し遂げたが、2016年4月に四段となるまで、三段リーグを実に17期も経験。昇段を決めたリーグでは、負け越せば年齢規定で退会という、天国と地獄のような状況にも立たされていた。