歴代王者が相次いで敗れる中、RTDリーグ2018覇者・小林剛(麻将連合)が、最後の砦として予選グループAに登場する。2016優勝の多井隆晴(RMU)、2017優勝の平賀聡彦(最高位戦)がいずれも入れ替え戦で敗退。「強い人が揃っているんだなっていうのが、改めて証明されたかなと思います」と、新たにトーナメント方式になった大会に覚悟を持って臨む。
2016年から始まったRTDリーグには、3年連続で出場。その3年目で、悲願の初優勝を果たした。普段からクールで、打ち筋もデジタルなことから「ロボ」「サイボーグ」といった異名で呼ばれることも多いが、プロ麻雀リーグ「Mリーグ」での活躍をきっかけに、より知名度が上がったことは、麻雀界では知られた話だ。
ただ、デジタル派ゆえに、強豪ひしめく戦いで連覇することが、この上なく難しいこともよく分かっている。勝率25%、平均順位2.5。4人で戦う麻雀において、この数字をいかに自分の力で向上させられるかが、トッププロか否かの境界線になる。今期からトーナメント方式に変更になったが、参加する予選グループAは「バラエティに富んだメンツ」と表現した。
グループAは鈴木達也(協会)、猿川真寿(連盟)、RTD初参加の朝倉ゆかり(協会)の3人。守備の意識が高いながらも、ここぞという場面では想定外の攻めを繰り出してくるだけに「僕も含めてドタバタと面白い麻雀は見せられるんじゃないかな」と、セオリー外の対局が展開することも楽しみにしている。形式が変わったとはいえ、唯一小林に許された連覇への道。脳内の計算では、連覇の確率を何%と弾き出しているだろうか。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆RTDトーナメント2019 2016年から3年に渡り行われてきた「RTDリーグ」から、トーナメント方式に変更。昨年行われた「RTDリーグ2018」の予選リーグ(WHITE・BLACK)の上位各6人、推薦枠として2人の計14人に加え、予選リーグ7位の2人と新規参戦2人の4人による入れ替え戦(サバイバルマッチ)から上位2人が本戦に進み、計16人で行われる。16人はA~Dの4グループに分かれ、半荘4回戦で対戦。トータル2位が準々決勝A(上位3人が準決勝進出)、同3位が準々決勝B(上位1人が準決勝進出)へ、同1位は準決勝(上位4人が決勝進出)に進む。主なルールは一発・裏ドラ・赤(各種1枚)あり、全自動卓による自動配牌のMリーグルール。
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