将棋の名人戦七番勝負第4局が5月16・17日に福岡県飯塚市の「麻生大浦荘」で行われ、挑戦者の豊島将之二冠(29)が佐藤天彦名人(31)を133手で下し、同シリーズ4連勝で新名人となった。実力制名人としては第十四代となり、平成生まれの棋士としては初。保持している王位、棋聖と合わせて三冠保持は、史上9人目の快挙となった。
 本格的な「豊島時代」到来を予感させる七番勝負となった。第1局、千日手を経て先勝すると、第2局は快勝。大熱戦だった第3局ももぎ取り、一気に名人位に王手をかけていた。新名人誕生の期待が盛り上がる中で迎えた第4局も、じわりじわりと差を広げると、ミスなく佐藤名人の玉を寄せきった。