<大相撲夏場所>◇十四日目◇25日◇東京・両国国技館
 令和最初の大相撲夏場所は、三役を経験したことの無い平幕力士としては、61年夏場所の佐田の山以来、58年ぶりとなる前頭八枚目・朝乃山(高砂)の初賜杯という劇的な結末を迎えた。その快挙の陰には、横綱・鶴竜(井筒)との対戦成績「3勝23敗」という圧倒的不利をはねのけ、自身も一場所での大関返り咲きを果たした関脇・栃ノ心(春日野)の力強い後押しがあった。
 この両者、前日の十三日目で対戦し、物言いの末に行司軍配差し違えとなり、寄り切りで朝乃山が白星を拾う格好となった。その一方、大関復帰の目安となる二桁10勝を逃した栃ノ心は、悔し涙をのむ結果となっている。