将棋の藤井聡太七段(16)が5月28日、棋王戦予選8ブロックの決勝で都成竜馬五段(29)に95手で敗れ、3期連続での本戦出場を逃した。藤井七段は今年度5局目で初の敗戦。対都成戦の連勝も「5」で止まった。
藤井七段は、2016年10月にプロ入りして以来、都成五段とは5局と最も多く対戦し、いずれも勝利していた。勝った方が挑戦者決定トーナメント進出を決める一局だったが、序盤からどんどんと指し進める都成五段に対し、藤井七段はペースを握れず、持ち時間でも1時間以上の差をつけられたまま終盤へ。これまで度々、華麗な逆転の一手を見せてきたが、この日は先輩棋士の意地の前に苦杯を舐める形となった。
3期連続での本戦出場を逃すと、対局後は「もう少しいい指し方があったかと思うので、本局に関しては形勢判断も読みも、自分が弱いところが出てしまったと思います」とうつむき加減だった。また、タイトルについては「近道はないと思うので、力をつけて目指していくしかないと思っています」とかみ締めていた。
勝利した都成五段のコメント 序盤はこちらが誘ったというか、誘導したような展開でした。(対藤井戦で5連敗だったが)先手になれば、今回は相掛かりにしようとは思っていました。過去の対局では力の差を痛感する内容が多かったんですが、今回はしっかり準備して臨もうと思っていて、その中の1つの形になったので、それがよかったんじゃないかなと思います。引き続き頑張っていきたいと思います。
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