控室に入ると、キレイに揃えられたひと際大きな革靴が目に入った。聞けばそのサイズは29センチ。大きな足の主は、元ボクシングWBA世界ミドル級王者・竹原慎二さんだ。
「現役時代は28.5センチだったんですけどね……現役を退いてから足裏の筋肉が衰えてアーチが低くなり、ベターッと偏平足気味にサイズが大きくなったみたいです」
かつての“コワモテ”イメージからは想像もつかないほど、他愛ない質問に対して笑顔で答えてくれた竹原さんは、2014年11月にステージ4の膀胱がんを患い、過酷な闘病生活の末に完治を果たした。今月12日に更新した自身のブログでは、グラス片手に笑顔を浮かべる写真を公開しており「今日で術後丸5年だよ。今頃ICUで地獄の悶絶中だった。もう2度と経験したくないわ」と“生存率25%”からの生還をしみじみ振り返った。