<大相撲名古屋場所>◇十二日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ
勝ち越しまであと1勝の前頭十四枚目・炎鵬(宮城野)が、前頭九枚目・松鳳山(二所ノ関)に押し倒しで敗れて勝ち越しは明日以降の持ち越しとなった。一方、勝った松鳳山は5勝目を挙げた。
立ち合い上手くいなした炎鵬は、勢い余って土俵際に倒れかかった松鳳山を素早く追いかけると、押すと見せかけて今度は引いてみせた。意表を突かれた松鳳山は堪らず土俵中央で右手をついた。対する炎鵬は松鳳山の腕を手繰るようにして自らは辛うじて持ちこたえてみせたが、松鳳山が手をついた直後にその手を離すと、反動で小さな体がピョンと宙に舞った。
行司軍配は松鳳山に上がったが、自らが手をついたことを認識してのことか、一礼をした直後に土俵を下りようとした松鳳山。しかし、驚いた様子で軍配を見ると、何とも言えない表情で勝ち名乗りを受けた。
場内は「何が起こったかわからず」にしばし騒然としたが、AbemaTVで解説を務めていた元小結の旭道山はリプレー映像を確認すると、「右足が残っておらず裏返っています」と炎鵬が引いた際に体勢を崩して右の足を土俵についていたことを指摘した。さらに松鳳山の行動に触れ「今、松鳳山さんが帰りかけましたね」と笑った。
その様子を見ていた視聴者からは「行司よく見てたね」「松鳳山踏みとどまった」といった声に加えて、先場所7勝目から悪夢の6連敗を喫した炎鵬について「心配だ」というコメントなども寄せられていた。
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