第29回U-18ベースボールワールドカップ(韓国・機張)が8月30日に開幕し、グループBの日本代表は終盤の逆転劇でスペインに4対2と辛勝した。殊勲打を放った東海大相模の遠藤成選手は「チーム全員が気持ちを切らさずに戦った結果」と胸を張った。
序盤は、日本先発の池田陽佑(智弁和歌山)とスペイン先発のルナの投げ合いで投手戦に。4回、先に池田がつかまり2点を先制されるが、その後は池田と2番手前佑囲斗(津田学園)が踏ん張りスペインを無得点に抑える。
打線は難しい国際大会の初戦ということもありなかなかヒットが続かない状況が続いた。それでも、大会前に行われた大学生との壮行試合から好調の4番石川昂弥(東邦)は、2回に両チーム通じて初めてとなるヒットを放ち、4回にはアウトにはなったもののレフトフェンスギリギリの大飛球を放つなど存在感を見せる。そして8回、2死から打線がつながり、まずは3番の韮澤雄也(花咲徳栄)が1点差に迫るタイムリー。続く石川が一、三塁のチャンスで同点タイムリーを放った。さらに5番の遠藤成(東海大相模)が低めの球を弾き返すと、これが左中間への2点タイムリーツーベースとなって日本が勝ち越しに成功。鮮やかな集中打で逆転勝利を収めた。
試合後石川は「なかなか打てずに、チャンスを作っても点が入らない状況で、なんとか我慢強く戦い後半に得点して勝てて良かったです」と苦しい試合を振り返った。8回の同点タイムリーについては、「その前の打席で追い込まれて積極性がなかったので、8回はチャンスということもありどんどん振っていこうと思っていました」と積極的に振りにいった結果だったと語った。勝ち越しタイムリーの遠藤は「厳しい試合だったんですけど、チーム全員が気持ちを切らさずに戦ったのでこういう結果になったと思います」とチームの雰囲気を語ると、自身の一打については「初戦という絶対負けられない戦いだったので、この1本で勝たせてやろうと思いましたし、前のバッターがつないでくれたのでその1本を打てて良かったです。前の打席で高めのボールを振ってしまっていたので、低めのボールを打とうと意識していたので打つことができました」と振り返った。
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