9月2日、第29回U-18ベースボールワールドカップ(韓国・機張)で、グループBの日本代表が第4戦で台湾と対戦した。試合は降雨の影響で5回を終えた時点でコールドゲームとなり、日本が1対3で敗戦。試合が雨によって長時間中断する中、AbemaTVの中継で解説を務めたスポーツライターの西尾典文氏、同じくスポーツライターの松倉雄太氏が、2019年のドラフトについての展望を語った。
清宮幸太郎(日本ハム)や安田尚憲(ロッテ)、そして村上宗隆(ヤクルト)といった長距離砲が目玉となった2017年、また根尾昂(中日)、藤原恭大(ロッテ)、小園海斗(広島)といった将来有望な高校生野手の3人に指名が集中した2018年とは異なり、「今年はピッチャーに1位だろうという選手が多い」と展望を述べた西尾氏。大学生や社会人を含めても、とりわけ高校生の投手のレベルが高いそうで、西尾氏はまずU-18日本代表にも選ばれている佐々木朗希(大船渡)、奥川恭伸(星稜)、西純矢(創志学園)の3人の名前をあげた。
最速163キロの“令和の怪物”佐々木と、夏の甲子園で圧巻の投球を披露した奥川の2人について、「間違いなく1位。1位というよりは、『何球団くるかな?』というレベル」と図抜けた存在だと指摘した西尾氏。またU-18ワールドカップで堂々たるピッチングを披露し、バッティングでも2本塁打と大器ぶりを示している西についても、「抽選を嫌がる球団が一本釣り狙いで、という可能性もある。素晴らしいボールを投げていますよね」と高評価を下した。
また松倉氏は、ある球団のスカウトが「12球団全部が佐々木を指名して、外れ1位からが今年のドラフトですよ。それくらい夢がある選手なんです」と語っていたことを明かし、奥川や大学生ナンバーワン投手と目される森下暢仁(明治大)といった1位指名の有力候補がいることを念頭に置きながらも「12球団すべて、というのは見てみたい気がします」と願望を告白。西尾氏も同調し、野茂英雄氏や小池秀郎氏の8球団、清宮幸太郎の7球団といった1位指名の競合記録を引き合いに出しつつ、「8球団を超えてほしいと個人的には思います」と佐々木への期待を語っていた。
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