将棋の竜王戦挑戦者決定三番勝負の最終局、第3局が9月5日に行われ、豊島将之名人(王位、29)が木村一基九段(46)を115手で下した。この結果、対戦成績を2勝1敗とし、広瀬章人竜王(32)への挑戦権を獲得した。豊島名人は、竜王位を奪取すれば、史上4人目の「竜王・名人」の偉業を達成する。
 王位戦七番勝負でも熱戦を繰り広げる両者の対局は、今回が挑戦権への決定局。角換わり腰掛け銀の出だしから始まった対局は、夕食休憩に入る午後6時前後に、一気に戦いが激化。互いの玉近辺で激しい攻防が繰り返される中、終盤で少しずつリードを広げた豊島名人が、粘る木村九段を振り切った。