自分が勝つだけじゃ物足りない。昨年、Mリーガー21選手トップの成績を、有言実行とばかりに残した渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)だからこそ言えるセリフかもしれない。9月30日に2019シーズンの開幕を控えたプロ麻雀リーグ「Mリーグ」。多井が目指すのは、チーム優勝・個人優勝だけでなく、人気も含めた“六冠制覇”だ。
 「最速最強」の異名をもとに、昨期は見事なスタートダッシュを見せた。個人スコアでもトップを走り、チームの順位を押し上げた。一時、コンディションを崩した時期もあったが、レギュラーシーズン最終盤では個人4連勝、11連続連対という、トッププロ同士の戦いではお目にかかれない大記録まで樹立した。「個人的には、個人スコアも1位でしたし、(麻雀以外の)番組の出演とか、いろんなことで飛躍できたかな」と話すが、特に笑顔を見せるわけでもない。物足りないのだ。