野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督は10月1日、東京都内のホテルで記者会見し、10月31日と11月1日に沖縄セルラースタジアム那覇で開かれる「ENEOS侍ジャパンシリーズ2019日本vs.カナダ」に出場する侍ジャパンメンバー28人を発表した。世界ランキング上位12カ国が世界の頂点を争う「第2回WSBCプレミア12」(11月3日開幕)にも同じメンバーで臨む。
「ENEOS侍ジャパンシリーズ2019日本vs.カナダ」と「第2回WSBCプレミア12」は、東京五輪前の最後の国際大会になる。28人の内訳は、投手13人、捕手3人、内野手7人、外野手5人で、投手の中川皓太(読売)、外野手の周東佑京(福岡ソフトバンク)が侍ジャパンのトップチームに初選出された。
海外視察で他国チームを見てきた稲葉監督は記者会見で、「国際大会に勝つためには、スピードとパワーが必要だと痛感した。さらにスペシャリストとベテランを加え、最高のメンバーが選べたと思っている。今大会はもちろんのこと、東京五輪で金メダルを取りたいと気持ちを新たにした」と話した。投手陣の柱として千賀を挙げ、チームの主将は指名しない考えを明らかにした。
初選出した周東について質問されると、稲葉監督は「終盤での1点が大事なる。ペナントレースでも終盤に代走で出て警戒される中で盗塁を決めていく、周東のスピードは魅力だ。侍ジャパンに必要だと考えた」と応じた。また、「ここぞというときに頼りになるのがベテラン。松田はムードメーカーでもある。プレー以外の部分でも期待したい」と選出理由を語った。
侍ジャパンの山中正竹・強化本部長は「東京五輪の前哨戦として、勝つことを目的にした選手選考をお願いした。現時点でのベストメンバーだと思う。東京五輪2020での金メダルを目指していきたい」と語った。
「ENEOS侍ジャパンシリーズ2019日本vs.カナダ」のあと、侍ジャパンは、11月3日に開幕する「第2回WSBCプレミア12」の「グループB」(11月5日開幕)で、ベネズエラ、チャイニーズ・タイペイ、プエルトリコと対戦する。
「第2回WSBCプレミア12」は、12チームが3グループに分かれて総当たり戦(オープニングラウンド)をして、各グループの上位2チームが「スーパーラウンド」に進出して6チームが総当たり戦(オープニングラウンドで同じグループのチームとは対戦しない)をして、1位と2位が決勝戦へ、3位と4位が3位決定戦に進む。
オープニングラウンドは、台湾で開かれるグループBのほか、グループA(米国、オランダ、メキシコ、ドミニカ共和国)はメキシコで、グループC(キューバ、カナダ、韓国、オーストラリア)は韓国で開かれる。
11月11日に開幕するスーパーラウンドからは東京ドームとZOZOマリンスタジアムに会場を移し、同17日の決勝戦と3位決定戦は東京ドームで開かれる。
「ENEOS侍ジャパンシリーズ2019日本vs.カナダ」の2試合と、「第2回WSBCプレミア12」の日本戦は生中継される。出場する侍ジャパンメンバーとコメントは以下の通り。
【投手】(氏名の前の数字は背番号)
11 岸孝之(東北楽天)
今年の成績で選んでいただき、正直、驚いています。選んでいただいたからには、自分の役割を果たしたいと思います。チームの勝利に貢献できるよう、ベストを尽くしたいと思います。
13 山岡泰輔(オリックス)
代表に選んでいただき、光栄です。チームを勝利に導くピッチングができるように、日本の代表という自覚と責任を持って頑張ります。
16 松井裕樹(東北楽天)
再び日の丸を背負ってプレーできることを嬉しく思います。世界での自分のレベルを知り、レベルアップすることができる良い機会だと思っています。そのなかで日本の勝利に貢献できるよう、精一杯頑張ります。
18 山口俊(読売)
はじめての国際大会ですし、選ばれたことに大変光栄に思います。日本の代表、チームの代表として精一杯頑張ります。
19 山崎康晃(横浜DeNA)
横浜DeNAベイスターズの代表として、また日本代表としての誇りを持って、日本の強さを示したいと思います。2020年東京オリンピックに向けて、チームの結束力と団結力を高めたいと思います。
21 今永昇太(横浜DeNA)
選出していただき非常に光栄です。代表として日の丸を背負う責任を感じ、一戦必勝を目指してチームのピースになれるよう頑張りたいと思います。
22 大野雄大(中日)
目標としていた日本代表に選出していただき、大変光栄に思うとともに、日の丸を背負うという責任も感じております。選ばれたことがゴールではなく、プレミア12でしっかりと自分の投球をし、結果を残すことが恩返しだと思います。チームの勝利に貢献できるように全力を尽くします。
28 高橋礼(福岡ソフトバンク)
選んで頂き、本当に嬉しく思っています。ホークスの看板と日の丸を背負っていると意識して、どこで投げることになっても力を尽くして相手をしっかりおさえたいです。過去の国際大会同様、今回もこれからの野球人生に活かせるようないい経験を積みたいと思います。
41 千賀滉大(福岡ソフトバンク)
日本代表に必要と思って頂いたのだとすれば、本当に光栄ですし嬉しいです。選んでもらったからには、評価してもらった部分をしっかり出して、精一杯頑張りたいと思います。
43 山本由伸(オリックス)
国際大会は初めてですし、楽しみです。日本のトップチームとして選んで頂いたので、しっかりと自分らしいピッチングでチームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います。
44 森原康平(東北楽天)
今年の春に続き、日本代表に選んでいただき大変ありがたく思います。今の自分の持っている最高のパフォーマンスを出しきり、チームの勝利に貢献したいと思います。
47 中川皓太(読売)※初選出
初めての選出となりドキドキしていますし、とても光栄です。トップチームですし、緊張はしますが自分の持ち味を発揮して日本の勝利に少しでも貢献できるように頑張ります。
90 田口麗斗(読売)
選ばれると思っていなかったので驚いていますが、選出していただき光栄です。自分ができること、自分の役割を全うしてチームの勝利に貢献したいです。
【捕手】
10 小林誠司(読売)
選んでいただいて光栄です。少しでもチームの力になれるように精一杯、頑張ります!
27 會澤翼(広島東洋)
選んで頂き大変光栄に思います。日本代表の一員として、優勝目指してチームにしっかり貢献できるように頑張ります。ファンの皆様、応援宜しくお願いします。
62 甲斐拓也(福岡ソフトバンク)
選出して頂いて、野球選手として本当に光栄な思いです。同時に、強いチーム・良い選手を相手に勝ち続ける責任もありますし、身が引き締まる思いです。自分が何をすべきかを考えながら持っている力をしっかり出し、勝ちに繋がるプレーをしていきたいです。
【内野手】
1 山田哲人(東京ヤクルト)
選出していだき、大変光栄に思います。ありがとうございます。日本代表として恥じないプレーで全力を尽くしたいと思いますので応援宜しくお願いします。
プレミア12のメンバーに選出いただき、本当に光栄に思います。とても身が締まる想いです。1球1球、緊張感のある国際大会の中で、日本の勝利に貢献することができるプレーをできるように一生懸命頑張ります。
3 浅村栄斗(東北楽天)
侍ジャパンに選んでいただき光栄です。日本を代表する選手が集まる中でプレーできることは素直に嬉しいです。しっかり準備をし、いつも通りのプレーをすることでチームに貢献したいと思います。
4 菊池涼介(広島東洋)
選んで頂きありがとうございます。チームの勝利に貢献できるように、全力プレーで最善を尽くします。
5 外崎修汰(埼玉西武)
初めてプレミア12の舞台でプレーさせていただけること、とても光栄に思います。国際大会ではより色々な役割を求められると思いますので、しっかりそれにこたえることができるように頑張ります。そして、走攻守で日本の勝利に貢献することができるよう、しっかり準備をして挑みます。
6 坂本勇人(読売)
大変光栄です。選んで頂いたからには、最高のプレーができるように万全準備をして、試合に挑みたいと思います。
7 松田宣浩(福岡ソフトバンク)
選んで頂き正直驚きましたが、また侍になれて嬉しいです。若い選手に国際大会の経験を伝えたり、みんなが力を発揮できる雰囲気を作ったりすることも期待されていると思っています。僕はまだ世界一を経験したことがないので、熱男・松田宣浩、世界で羽ばたきたいと思います。
【外野手】
8 近藤健介(北海道日本ハム)
侍ジャパンに選んでいただいて大変光栄ですし、非常に身が引き締まる思いです。今の自分の力を最大限に発揮し、バッティングで持ち味を出せるように頑張りたいです。チームの勝利に貢献できるプレーができるよう全力を尽くしたいと思います。
23 周東佑京(福岡ソフトバンク)※トップチームには初選出
本当に信じられない気持ちです。チームメイトはすごい選手ばかりなので、人見知りする僕としては今から緊張しています。しっかり先輩たちについていきます。出場する機会があれば自分の持ち味を出して、グラウンドを誰よりも速く駆けたいと思います。
34 吉田正尚(オリックス)
日本の代表として選んで頂いたので、最高のパフォーマンスを見せられるように、しっかり準備したいと思います。チームの勝利に貢献できるようなプレーを見せられるように頑張ります。
51 鈴木誠也(広島東洋)
選んで頂いて光栄です。稲葉監督の力になれるよう全力で頑張ります。
55 秋山翔吾(埼玉西武)
4年前にできなかった優勝を目指してやっていきたいです。稲葉監督の期待に応えられるように、そしてチームの勝利のために色んな役割を果たしていきたいです。
【コーチ】
88 金子 誠 ヘッドコーチ兼打撃コーチ
81 建山義紀 投手コーチ
84 村田善則 バッテリーコーチ
82 井端弘和 内野守備・走塁コーチ
87 清水雅治 外野守備・走塁コーチ