<大相撲九州場所>◇中日◇17日◇福岡国際センター
17日に行われた大相撲九州場所中日、横綱・白鵬(宮城野)と前頭四枚目・玉鷲(片男波)の結びの一番は館内が騒然とする異様な雰囲気の中での決着となり、白鵬が見せた振る舞いに対して、元横綱・若乃花の花田虎上氏が「残念です」と苦言を呈する場面があった。
幕内における両者の対決はこれまでに16回あり、白鵬の15勝と横綱の圧倒的優位だ。しかし、1度目の立ち合いで白鵬がつっかけて迎えた2度目の立ち合いで館内の様子は一変する。今度は立ち合いが合わずに玉鷲がつっかけると、玉鷲の胸を目掛けて白鵬が右腕一本で激しく突き返したのだ。この行動に対して館内は騒然となった。
ざわめきが収まらない中で3度目の立ち合い、左の張り差しから左上手を取った白鵬が一気の寄り切りで勝負を決すると、AbemaTVで解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「ん~」と唸り、言葉を選ぶように「土俵の上では平等です」と話すと次のように続けた。
「立つ前にああいうことをやられてしまうと、玉鷲が萎縮して(白鵬に)合わせなければいけなくなってしまう。横綱の立ち合いで立たなければいけなくなるが、玉鷲は押し相撲。少しでも早く立たなければいけないが、それができなくなる。残念です」と話した。
白鵬は七日目にも前頭三枚目の宝富士(伊勢ヶ浜)をはたき込みで下した際、左腕を振り上げるガッツポーズのような仕草を見せている。このことについても、花田氏は取組前に「これはよくない。我慢しないと、また言われてしまう」と残念そうに話していた。(AbemaTV『大相撲チャンネル』より)