相撲が「好きだから」宇良、2度の長期休場乗り越え序二段で勝ち越し 元関取も若い衆とちゃんこ番
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 元幕内で金星も獲得したことのある宇良が一月場所以来、5場所ぶりに土俵復帰を果たした。序二段百六枚目の今場所は初日、力強い相撲で大翔城を押し出して復帰第1戦を白星で飾ると、その後は2番続けて突き落とし。幕内の大舞台を経験しているにもかかわらず、土俵に上がるときはいつも緊張するという。

 たすき反りや足取りなど、変幻自在の技を繰り出して土俵を沸かせていた人気力士だったが右膝の外側靭帯を負傷し、幕内だった平成29年(2017年)秋場所から6場所連続休場。1年後の平成30年(2018年)秋場所、三段目九十一枚目で復帰したものの、幕下二十三枚目で迎えた今年一月場所、土俵際で豊昇龍との投げの打ち合いとなり、堪えた際に患部の右膝を再び負傷。ケガを機にそれまでのアクロバティックな相撲から正攻法の相撲へとモデルチェンジしたはずだったが、体に染みついた動きはそう簡単に拭い去ることはできなかった。

 今年7月までは相撲が取れる状態ではなく、リハビリや筋力トレーニングで肉体改造に着手。患部周りや下半身だけでなく、上半身も隈なく鍛え上げ、体つきは往時よりもさらに大きくなった印象だが、実際はピーク時より15キロも落ちたという。それでも「パワーは落ちてない」と自負するほど、筋肉隆々の肉体から繰り出す押し相撲のパワーは驚異的。給金相撲は右からの突き一発だけで相手が吹っ飛んだほど。ストレートで勝ち越しを決めた。

 秋場所後からようやく四股が踏めるようになり、本格的な稽古は福岡入りした10月末から。1度ならず2度も長期休場を経験しながら心が折れなかったのは「(相撲が)好きだからじゃないですか」という誰にも負けない熱い思いが根底にあるからに他ならない。

 関取の地位を失ってからは大部屋で寝起きし、ちゃんこ番や関取の風呂入れなど、番付どおり若い衆としての仕事を普通にこなしている。肉体改造は「完成形には程遠い。時間がかかる」とまだ発展途上段階だが、勝ち越しが決まり番付が上がることが何よりもうれしいという。

▶映像:大けがを乗り越え勝ち越した宇良の一番(53分ごろ~)

久々の勝ち越しを決めた宇良
久々の勝ち越しを決めた宇良

▶映像:宇良の9日目の取組(50分ごろ~)

力感溢れる宇良の相撲
力感溢れる宇良の相撲

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