3日からオーストラリアで開催されている世界テニス国別対抗戦「ATPカップ」で、まるで漫画のようなワンシーンにスタジアムが沸く場面があった。
大会4日目のセルビア対フランス、ブノワ・ペール(フランス)とドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)の一戦。第1セットを6-2でペールが圧倒して迎えた第2セット、ペールは自身が放ったサービスのリターンに反応するも拾いきれず、ネットを超えることはなかったボールが頭上高く浮いた次の瞬間、ボールの落下に合わせるとサッカー選手張りの見事なダイレクトボレーを披露した。
目の前で起こった“まさか”の出来事に唖然とするボールボーイをよそに、ペールの左脚によって放たれたボールは綺麗な弾道を描いた。しかし、驚きはさらに続く。これを対戦相手セルビアの監督がダイレクトキャッチするという漫画のような結末が待っていたのだ。
ボールの行方を見守っていたペールが笑顔を浮かべると、セルビアの監督も満面の笑みで応じた。するとこの試合を中継していたAbemaTVの実況席からは「いいシュートだった」と驚嘆の声が漏れたが「こうやって蹴ったボールが観客に当たって怪我でもしたら罰金です」と苦言も。
ちなみにペールは、フランスのリーグ・アンに所属するオリンピック・マルセイユのサポーターだということだ。