角界史に残る下剋上V 徳勝龍、笑いと涙の優勝インタビュー「ばりばりインタビューの練習していた」「(亡き)監督が一緒に戦ってくれた」
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大相撲初場所>◇千秋楽◇25日◇東京・両国国技館

 前頭十七枚目・徳勝龍(木瀬)が14勝1敗の成績で、初優勝を決めた。幕尻での優勝は20年ぶり、再入幕力士の優勝は史上初、奈良県出身力士では98年ぶりなど、角界史に残る優勝に、本人は土俵上で思わず涙。優勝力士インタビューでは「ばりばりインタビューの練習をしていた」などとも語り、笑いと涙が溢れるものになった。

―改めて国技館の四方を見渡しました。この光景、どう見えていますか。

 自分なんかが優勝していいんでしょうか(笑)

―みなさん結びの一番の大関戦を見れば、納得の優勝だと思います。

 喜んでもらえてよかったです。

―今場所、番付が西の十七枚目、幕内で一番下でした。

 自分が一番下なんで、怖いものはないと思い切って行くだけだと行きました。

―場所中、中盤くらい徳勝龍関が1敗を守って、周りからも優勝について言われていたと思います。

 意識することなく…うそです。めっちゃ意識してました(笑)

―昨日、正代関を破って単独先頭に立っても意識していないとおっしゃっていましたが。

 ばりばりインタビューの練習をしてました(笑)

―とても関取の帰る際の表情を見えるとそうは見えませんでした。今日、千秋楽、結びの一番の思いは。

 ずっと思い切り行けばいいと、立ち合いだけしっかり行けばいいと自分に言い聞かせてずっとやってきたんで、千秋楽もそういう気持ちで行きました。

―結びの一番、時間前の仕切りで一口、水を含みました。 

 喉がカラカラでした(笑)

―優勝というものは、土俵上で頭にありましたか。

 それは意識せずに、この一番集中して行こうと思いました。

―得意の左四つ、右上手で追い込んでいった相撲、今場所一番だったんじゃないでしょうか。

 右上手取って、出て行って、土俵際で振られて危ないと思ったんですが、行くしかないと思って行きました。

―危ないと思った瞬間、後押ししてくれたものはなんでしたか。

 場所中に、恩師の近畿大学の伊東監督が亡くなって…(涙)監督が見てくれてたんじゃなくて、一緒に土俵で戦ってくれたような、そんな気がします。

―場所中に伊東さんが急逝されました。どんな報告をされますか。

 ずっといい報告がしたいと思って、それだけで頑張れました。弱気になる度に監督の顔が思い浮かびました。

―奈良県出身では、幕内優勝は98年ぶりです。大変な快挙です。

 大変なことをやってしまいました。

―地元で応援しているファンにもいい報告ができるんじゃないですか。

 そうですね。いい報告ができると思います。

―館内からも「これからだ」という声がかかりました。これから34歳になる年齢です。

 もう33歳じゃなくて、まだ33歳だと思って頑張ります。

―先場所十両でした。今場所のこの結果、さらに上はどこを目指しますか。

 いやもう、行けるところまで行きたいです。

―来場所、改めてどんな相撲を取っていきますか。

 自分らしく気合の入った相撲でやっていきます。

―今日この館内に、お母様がいらしゃっています。ひとことありますか。

 そうですね。いつも照れくさくて言えないですけど、お父さん、お母さん、産んで育ててくれてありがとうございます。

(AbemaTV/大相撲チャンネルより)

▶映像:笑いあり涙あり、徳勝龍の優勝インタビュー(50分ごろ)

両親、亡き恩師に感謝で涙 優勝は「意識することなく…うそです」
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