▶映像:小林剛、脅威の低放銃率で6勝目

 対局者は起家からセガサミーフェニックス・和久津晶(連盟)、小林、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)。

 U-NEXT Piratesはここまで、キャプテンの小林を中心に沈みかかってもすぐに浮上し▲20.7の5位に位置していた。早々簡単には沈まない理由として挙げられるのは、解説の土田浩翔(最高位戦)が「本当に堅い」と言う通り、決して欲張らない小林の堅守ぶりだ。

 この日で21試合目となった小林の放銃率は8.26%と低く、逆に副露率は33.06%とリーグNo.1の高さだ。「いっぱい鳴いて、先にテンパってというのはいつも通りなんですけど、めくりあいに勝てるかどうかはどうしようもない。今回はいい偶然が続いた」というが、手牌を短くしながらの守備は、的確に相手の手牌が読めないと不可能なため、まさにAI並みの頭脳だからこそ成せる数字と言える。

 その象徴となった南2局だった。和久津から8巡目に先制リーチを受けた同巡、小林はネックだったカンドラになっていたカン3筒を引き入れてテンパイを入れた。暗刻で持っていたドラ9索を1枚切ればカン3索待ち。2索か4索を切ればどちらかの単騎待ちテンパイだが、小林は少考後、和久津のリーチ宣言牌である6索のスジとなる9索を1枚切り、カン3索待ちのテンパイに構えた。これを次巡、發・ドラ2・カンドラで1万2000点(+供託1000点)を和久津からアガって5万点台に乗せた。

 ドラを勝負し、アガリに向かっていたように見えたが「スジで比較的通りやすいけど、仕方なく通した。しばらく3索が出なかったらドラ9索を全部落としてオリようと思っていた」と加点よりも守備に重きを置いていたことを対局後に明かした。