苦しい時に勝つからエース 多井隆晴、苦心して会心の勝利「必死にやりました」/麻雀・Mリーグ
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 大和証券Mリーグ2019・2月10日の1回戦で、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)が個人5勝目、チーム20勝目を挙げ、連敗中だったチームの危機を救った。

▶映像:苦しみながらでも勝つエース・多井隆晴

 渋谷ABEMASは、2月6日の試合で日向藍子(最高位戦)、白鳥翔(連盟)で連敗を喫し▲22.1の6位に沈んでいた。3連敗だけは絶対に避けたい中、藤田晋監督から連敗ストップを託されたのは、やはりエースの多井だった。

 レギュラーシーズン終盤戦。4チームともに必勝態勢で臨んできた対局者は、起家からKADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)、多井、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)。

 多井はなりふり構わず、勝利だけを目指していた。東1局、ここまで負け越している沢崎から先制リーチを食らいながらも冷静にテンパイをキープし、ツモで1100点(+1000点)をアガって機先を制した。

 東2局1本場では連勝して波に乗っている佐々木の先制リーチに対して、多井は一発目に佐々木の現物だった五万切ったのだが、2枚持っていた五万のうち、あえて赤五万を切ったことで二階堂が赤五万をチー。結果、二階堂がアガりをものにして、佐々木の勢いを封印する戦略的な切り順を見せた。

 そして東3局では、二階堂の国士無双をケアしながら、沢崎も佐々木もテンパイが近いと見るや仕掛けを入れ、タンヤオ・三色同順で3000点の加点に成功。解説のセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)も「多井さんはきっちり(相手に)スピード感を合わせて来るところが強さですよね」とその臨機応変な打ち回しを称賛した。

 南3局では6巡目にドラの9索を切り「自分の本来の麻雀じゃないけど、必死になりました」と發を仕掛け、手牌は發・赤の2900点ながらもピンズのホンイツテンパイに見えるかのような河を作って他家を警戒させて流局に持ち込む等、終始主導権を渡さなかった。

苦しい時に勝つからエース 多井隆晴、苦心して会心の勝利「必死にやりました」/麻雀・Mリーグ
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 この日の多井の最高打点は東3局の3000点。対局内容自体は派手さこそないものの、大物手をアガらなくても、小さなアガリやテンパイ料で試合をコントロールする“技”を随所で繰り出し「連敗を止めたのは大きい。必死にやりました」と安堵した。

 チームメイトの白鳥翔(連盟)も「どんな派手なトップより、この半荘が多井隆晴のベストバウトと言ってもいい」と称賛するほど濃厚な試合だった。【福山純生(雀聖アワー)】 

【1回戦結果】

1着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)2万9600点/+49.6

2着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万5500点/+5.5

3着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)2万4800点/▲15.2

4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)2万100点/▲39.9

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。

(AbemaTV/麻雀チャンネルより)

▶映像:苦しみながらでも勝てるのがエース 多井隆晴が踏ん張り勝利

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